埼玉県公立高校入試 国語の問題

中3生のみんな、入試お疲れ様でした。
早朝から激しい雨と風に見舞われる中での入試でした。

入試を終えて塾に立ち寄ってくれた生徒の一人から問題を見せてもらいました。
そして中3生のいなくなった静かな教室で、今、国語の問題を解いてみました。

少しばかりの感想。

大問1は小説。浜田マハの『リーチ先生』から。難易度は例年通り。高村光太郎や高村光雲のことを知っていれば、入試問題であることを忘れて面白く読み進めることができたろう。

大問2は漢字・語句・文法。活用の種類や「の」の識別などは繰り返し授業でやったところ。ただ、漢字はなんとなく難しい。
平成30年度埼玉県公立高校の国語の問題(漢字)
「養蜂」か。「蜂(はち)」という字は1年(光村p221)で習っているが、音読みは? 「霊峰」を2年(光村p50)で習っているので、形声文字の音符のつながりで読みを連想しようということか。「萎える」というのも頻出漢字ではない。調べてみると「走れメロス」の中にあった。

おまえは、希代の不信の人間、まさしく王の思うつぼだぞと自分を叱ってみるのだが、全身萎えて、もはや芋虫ほどにも前進かなわぬ。「走れメロス」(光村「国語2」P200)

教科書はけっしておろそかにはできない。

大問3、論説文。これは生徒たち、大変だったろうな。佐藤透の『美と実在: 日本的美意識の解明に向けて』より
いきなりこう始まる。

侘びの美が芸術としての茶道で表現されるとすれば、その美と芸術とは日常的・実用的態度からのエポケー機能を備えているはずである。そのことは、私たちが茶を飲む道具としてだけ茶碗を用いるのではなく、むしろ美的鑑賞の対象としてそれを見るということに端的に表れているだけでなく、茶室へと通じる「露地」の持つ特性にもよく表われている。(埼玉県公立入試国語の問題より)

国語の問題は入試の最初の科目だ。まだ緊張感ただよう中でこの文は辛かったろう。難解な文に圧倒されて半分以上の生徒が振り落とされる。それでも強靭な読解力を持つ生徒はこれにしがみつき答案用紙を埋めていく。どんな文が出されようとも文句は言えない。主観的・客観的なんていう言葉でひるんでいてはいけない、普遍性・概念的・悟性・蓋然性・・・訓練としての読書がものをいう世界だ。大学生の過半数が読書時間0分と答える現代に、なかなか挑戦的な問題だ・・・。

中3生のみんなは今日はヘトヘトになったでしょう。
ゆっくり休んでください。